2010年の発売から9年、挿画・挿絵を担当させていただいたこの本、このたび9刷が届きました。
主人公リセの夏休みの日常にそっとはいりこむミステリーは、最後まで謎が謎を生むやめられないおもしろさ。ひさしぶりにページをめくったら、つい最後まで読んでしまいました。長く読まれつづける本には、理由があるんだなあと、納得です。
舞台も、登場するものも、読者の子どもたちにはおなじみのものばかり。そのなかに漂う非現実、おとなりファンタジーともいうべきこういう物語、だいすきです。挿絵を描いているときも、とても楽しかったのを覚えています。
当時、わが家の子どもたちも小学生まっさかりで、挿絵のプールバッグやランドセル、夏休みのドリルや冷たい麦茶なども、リアルな小学生の夏休みの空気感が描けたのではと思います。
また、今年の夏もたくさんのお友だちが、リセたちの冒険にわくわく心おどらせることでしょう。夏休みの感想文にもぴったりの児童文学です。